地域に活力を!元気を!を目的として、全国の地域広告会社が集まる協会です。

理事挨拶


2021年度一般社団法人地域広告会社協会(JLAA)定期総会にご参加いただき、ありがとうございます。
今回もオンラインでの開催ではありますが、コロナ禍を耐え抜いた同志各位と笑顔で再会できたことに、改めて感謝申し上げます。

あらためて気づく「広告の力」の偉大さ

 会員各位の元気な姿を拝見し、「よくぞ耐え、踏ん張ってこられた」と、改めて敬意を表します。「艱難汝を玉にす」。この1年間を耐え、成長してここに集った日本全国41都道府県64社の会員各位に、御礼申し上げます。

さて、新型コロナウイルス感染症緊急事態宣言が全面的に解除され、ワクチン接種もスタートしました。治療薬の開発も進んでいます。リバウンドの懸念はありますが、日常生活に感染対策が取り入れられ、ウイズコロナ社会へと動き出しました。同時にデジタル化が一気に進み、新しい常態が模索されています。1年以上続いたパンデミックの長い長いトンネルの先に、明かりが見え始めました。広告業界も、止められた経済をそろりと動かす本来の役割を果たす時が訪れました。メデイア環境が劇的に変化するなか、キーワード「デジタル」「メデイア」「コンテンツ」「クチコミ」を駆使して、広告手法をいかに構築するかが問われています。

 コロナ禍で一気に冷え込んだ広告市場の勢い。感染が急拡大によって広告出稿の見送りが相次ぎ、イベントも中止に追い込まれました。そんな状況下でも、我々は情報交換を図り、何ができるかを模索してきました。そして、あらためて「広告の力」の偉大さに気づかされました。「広告会社の元気は地域の元気」です。広告会社が新たな仕掛けや提案をする地域は元気になり、苦境に負けて元気をなくすと、その地域は活力を失います。

「諦めず粘り強く」
時代を乗り越える

 「VUCAの時代」だといわれます。先行き不透明で、今何が起きているのか、何が変わろうとしているのかが見通し難い時代であります。それにコロナ禍が追い打ちをかけ、社会は変動性が増し、複雑化し、曖昧な状態が混迷を深め不確実性を増しています。

 私は思うのです。この時代は我々にとって、「面白い時代」だと。広告の仕事はラジカルです。平時の時代には、資本の論理で大きくて強い者が勝つと相場は決まっています。しかし不透明な時代は乱世です。強大でなくても、優れた創造力と炎の情熱、怯懦を却ける勇猛心があれば、時代を乗り越えることができます。

 我々JLAA はまだ小さな集団ですが、日本地域広告会社協会の名が示す通り、広告業を通じて地域の活性化を目的とした地域の広告会社集団であります。この「面白い時代」こそ、本領発揮の機会ではないかと思っています。

 3月25日から聖火が全国各地を巡っています。果たして東京五輪(オリ・パラ)が開催できるかどうか。悩ましい状況にあります。この国は「完璧主義」という名のゼロ思想がはびこり、安全神話に侵されています。降りかかる困難に直面しますと、人は二通りに分かれます。やるべきか、やらざるべきか。やらざるべきの方がどれだけ楽で、安全でしょうか。ですから、大半はやらざることに賛同します。しかし、やらなかった後悔は深い傷となって、永遠に残ります。五輪の場合、日本に開催権はありません。あくまでもIOCが決定します。しかし、関係者のみならず国民がこぞってやるべしとなれば、その力はIOCへの大きなプレッシャーとなります。

 私はあらゆるリスクを想定し、克服する知恵を出し、通常通りに開催すべきだと思います。そして、如何なる状況下においても、日本人は困難を克服するという力を世界に轟かせ、この国は自信を取り戻すべきだと思います。

 JLAAの仲間たちは、全国各地でイベントをさまざまに仕込んできました。それが次々と中止になり、非常に悔しい思いをしました。その悔しさをバネにして、次は必ずもっと素晴らしい企画に再生させる、と「諦めず粘り強く」驚くような勇猛心で乗り越えてきました。五輪はその象徴です。ぜひ、開催して成功させたいものです。

活路は地域のデジタル化推進

 コロナ禍は仕事のやり方や日常の生活様式を変えました。JLAA2020のテーマは「変革(改革)なくして、未来なし」としました。日本のデジタル化は大きく遅れてい ます。世界デジタル競争力ランキングは63の主要国の中で27位。学校でのデジタル機器利用はOECD加盟国37カ国で最下位です。国の行政手続きのオンライン完結率は5%です。

 私は地域の「DX化」を推進するのが、JLAAの役割ではないかと思っています。併せて、我々の仕事のやり方も経営の効率化も「DX化」すべきではないかと。そんな思いで前期のテーマを「変革なくして未来なし」としました。

 コロナ禍は社会の課題を鮮明にしました。企業はリモートやオンラインを一気に浸透させ、テレワークを経験し、生活様式ではネットショッピングを利用する世帯が6割に達しています。パンデミックは社会変革をもたらしました。もう後戻りはできません。新しい常態を受け入れ、未来への布石を打つ。それが広告会社に求められています。菅政権はデジタル化の遅れを取り戻そうと、デジタル庁創設を掲げ、社会の「DX化」へと舵を切りました。我々は、このデジタル化の流れを止めることなく、むしろ、地域のデジタル化を推進する使命があるのではないでしょうか。そこにこそ、我々の活路があると考えています。

地方・地域から「リープフロッグ」を

 「リープフロッグ現象」という言葉があります。アフリカのルワンダではICTを使ったドローンでイノベーションを起しています。地上を行けば4時間もかかるインフラ整備が成されていない地域に、ドローンを飛ばして緊急救命用の医療品を僅か20分で運んでいます。産業革命を経ずして、情報革命からストレートに経済が発展しているアフリカでは、発展途上国が先進国を飛び越えていくという現象が起きています。

 一方日本は、中国や韓国に比べて圧倒的にデジタル化が遅れています。その要因は日本経済の発展による社会インフラの成熟にあるといわれています。つまり、発展途上国は「遅れていたから、進み」、日本は「進んでいたから、遅れた」ということになります。日本のデジタル化の波は都市部から地方にじわじわと進み、地域格差を起こしています。しかし、そうあってはならないと思っています。むしろ、地方・地域の「リープフロッグ」を起こす時ではないか、その時期が今ではないでしょうか。ソーシャルメディアを地方に根付かせ「クチコミ」文化を創造するのも、地域ならではの独自「コンテンツ」を絞り出すのも、我々の役割です。地方・地域に「リープフロッグ」を起こすための叡智を結集する、2021年度はそんな年にしなければならないと思っています。それが、我々に課せられた任務なのかも知れません。

我々JLAAが
「地域にDX化を!」担う

 螺旋階段を横から見ますと、階段を一段ずつ上がっているように見えます。しかし真上から見ますと、同じところをクルクルと廻っているように見えます。これを広告の伝達手段として考えてみましょう。テクノロジーが進歩して、伝達手段は変化してきました。言葉で伝える。手紙で伝える。電波に乗せて伝える。そしてSNSで広める。まさに変化の階段を上がっています。しかし、上から見ますと、多くの人に的確に「広く伝える」という広告の使命、それを理解して訴求者が購買行動を起こすという振る舞いに変化はありません。この不易流行を間違えてはいけないと思います。

 2021年度、ウイズコロナの時代を迎えます。「谷深ければ山高し」。景気は回復するでしょう。我々JLAAの目的は、会員相互の交流を図り、情報交換を深め(広告の力)によって地域社会に貢献することです。世の中はデジタル化社会です。地方・地域をデジタル砂漠にしてはいけません。むしろ、情報先進地域へとリープフロッグできるチャンスです。今年度のテーマを「地域にDX化を!」とします。それを担いうるのは、地域に根を張る広告会社の集団、我々JLAAであると確信します。さあ、この2021年ウィズコロナ時代に広告の力を結集して「地域にDX化を!」図ろうではありませんか。

 本総会は、事業報告・決算報告・新年度の活動方針などを審議頂きます。併せて、コロナ禍にもかかわらず、全国各地での活躍ぶりと成功事例を報告致します。是 非、仲間の先駆的な取り組みに学んでください。それでは上機嫌で、2021年度JLAAの総会を始めます。

2021年4月
一般社団法人日本地域広告会社協会(JLAA)
理事長・後藤一俊