地域に活力を!元気を!を目的として、全国の地域広告会社が集まる協会です。

第2回「JLAA 地方創生アワード」

最優秀賞

石川県白山市
「白山開山 1300年記念事業 SNS広告を利用した情報発信に係る運営管理業務」
向かって左から、山田 憲昭・白山市長、
毛利 文昭・観光文化部長
■講評
富士山、立山とならび「日本三名山」の一つの白山。古くから人々が祈りをささげてきた“霊峰”に、越前の僧が初めて登ったのが養老元年(西暦 717 年)ということで、2017 年が白山開山 1300 年。この大きく壮大なテーマをプロモーションにどう生かそうかと考えた経緯が見えてくるような、ストーリー性のある展開。東京から白山に一気に持ってくる「わたしのククリ」のストーリーは、現代と 1300 年前を繋げているような情景を作っていて惹かれるコンテンツ。Facebook 広告含め、インスタ映えの時代にあった「写真」を意識した展開も、白山に来て欲しい、と訴えたいターゲット層を明確に意識した戦略と評価に値する。
■審査委員コメントからの一部抜粋
  • どことなく一世を風靡した映画のようなストーリー仕立てで、絵コンテ・展開案を読み込んでしまいました。実際の動画も拝見しましたが、クオリティも高く(女優も!)素晴らしいと感じました。
  • 女性モデルを使用した首都圏とは⽯川県を結びつけるストーリー性のある内容で、観光地、名産品、お店などを紹介しながらのドラマに、リアルが結びついたおもしろい展開。特に白山の恵みを中心に、街の人の生業が山とのつながりがあり感謝と懐かしさなどが表現できていた。
  • 単なる魅力紹介ではなくストーリー化して見せるという展開が、ユーザーへの関心を引き付けるユニークな切り口だと思いました。
■受賞者コメント
このような素晴らしい賞をいただき、誠に光栄です。白山が開山 1300 年を迎えたことを契機とした記念事業の一環として作成した PV です。地域の方々のご協力を得ることで、ストーリー仕立ての動画で白山市の人の温かさが伝わる作品に仕上がったと思っています。ターゲティングにも力を入れ、より効果的に「お届け」することを意識しました。これからも時代を先取りする情報の発信の形にチャレンジしていきたいです。

岐阜県恵那市
「女城主PRキャンペーン
(一社)恵那市観光協会岩村支部
加藤 勝也・事務局長
■講評
2017 年の NHK の大河ドラマは浜松を舞台にした「おんな城主 井伊直虎」。同じ女城主がいたという逸話が残る岩村城をもつ恵那市が、大河ドラマ放映開始前から動き出したということがまず評価できる。首都圏でのメディアコンタクト活動でのパブリシティ確保という話題醸成作戦だけでなく、どの地方自治体でも抱える「お金を落としてくれるもの」が無い(少ない)という課題の解決を同時に進めている点は天晴れ。行政機関が、地元の商店、旅館などを巻き込んでいく活動は非常に苦労するのが常ですが、メディアでの報道によって地元の関係者のモチベーションが上がっていったのは想像に難く無く、非常に巧みな戦略 PR と言えると思う。
■審査委員コメントからの一部抜粋
  • 特に感心したのは、オリジナルメニュー開発と宿泊メニューの企画です。
  • 地方創生において、地元に元々ある素材(ネタ)をいかに発掘し、PR 手法を用いての話題づくりと情報発信を行っていけば良いかを学ぶ手本となる事業である。時も、NHK 大河ドラマ「女城主 直虎」に便乗させての展開であり、メディアの関心を寄せることにも成功している。
  • 地域でのおみやげ開発や、宿泊促進など商品開発も多岐にわたっており、今後の継続的な話題作りが一層期待されます。
■受賞者コメント
今回初受賞ということで、大変光栄に思います。恵那市の観光資源と「女城主の里いわむら」を掛け合わせて、効果的に情報発信することができました。今後も恵那市の観光情報発信に留まらず、近隣市町等と広域で連携し、周遊できる施策を図るなど、誘客業務に努めてまいります。

岡山県
「香港での岡山ブランド農林水産物情報発信強化業務」
向かって左から
金平 啓二・岡山県農林水産部農政企画課対外戦略推進室総括副参事
有元 寿登・岡山県農林水産部農政企画課対外戦略推進室室長
■講評
地方自治体の外国でのプロモーションでは、ターゲット国での展示会出展やイベント開催など様々な取り組みがなされてきていますが、どの国でも「外国」のものが食べたい、「外国」に旅行したい、というターゲット層は一定の所得水準に達している人達で、そのものの価値は当たり前ですが、どうしても「流行感」に敏感という現象がおきます。「美味しいから買って」というのは当たり前で、「流行っているから買って」という戦略をとる必要があり、この点で、外国の有力テレビ局を招致し、報道して頂いたという戦略は非常に価値のある動きだったと思います。一般に、日本のモノは外国では品質が良いと人気の的ですが、ではどれが良いのか?となると分からなくなります。香港 TVB での報道は香港人の消費行動、そのものに影響を与えたようで、シンプルかつ優秀なプロモーション事例と言えるでしょう。
■審査委員コメントからの一部抜粋
  • 海外メディア招聘で関係性を構築し、高い視聴率を獲得した素晴らしい事例だと感じました。また瞬間風速的な反応だけではなく、SNSを活用してフォローしている点も効果的だと思います。
  • 香港において岡山県の農作物が高品質であるというブランド化に成功し、視聴率の高い番組を獲得し放送されたことはとても大きな効果であったと思います。岡山だけでなく日本の農作物の評価を上げる一助になった内容と評価致します。
  • タイアップでコストを抑えながら、TVBの人気情報番組を招聘したことは大きい。
■受賞者コメント
まずは、収穫及び集荷の最盛期に快く撮影にご協力をいただいた生産者の方々に御礼を申し上げます。今事業にて、生産者の方々が丹精込めて作られた岡山県産の高品質な白桃、ブドウを香港に広く情報発信でき、さらには白桃、ブドウを味わっていただければ幸いです。今後も、岡山県産の果物の輸出促進に取り組んでまいります。
この度は、誠にありがとうございました。